日本の税金が高いか、安いか、僕は1980年このかた殆ど外国暮らしなので、生活感はわかりません。でも、少なくとも統計上は、日本の税金は高くない。いや、日本の税収力はOECD平均よりかなり落ちます。
それでは何処で差がついているかといえば、消費税、サービス税の徴収が足らないのです。
なんか違和感がぬぐえないのう。外国暮らしだから分かりませんという無責任な話は別にしても(笑)。祝TOKYO リオデジャネイロ五輪決定後のブラジルを反面教師とせよ
何で違和感がぬぐえないかというと、日本の直間比率ってだいぶ是正されて結構もう諸外国なみになっているはずという記憶があったからなんや。 ほら、証拠に財務省は最近直間比率の是正っていわんやろ?
この、財務省が作成した直間比率の国際比較表を見てもらっても分かるように、かなり是正されておって、消費税だけを極端に(たとえば10%)上げたりすれば、直間比率は大きく間接税に振れ、逆の意味での直間比率是正を言わなきゃならないようなレベルになるね。
日本 アメリカ イギリス ドイツ フランス 直間比率 直間比率 直間比率 直間比率 直間比率 国税 56:44 93:7 56:44 43:57 51:49 地方税 78:22 58:42 100:0 94:6 62:38 国税+地方税 66:34 76:24 59:41 50:50 53:47
だから、消費税、サービス税の徴収だけが足らないといわれても、そうかあ、と思うわけや。直接税も足らんちゃうの?
わしの妄言だけではあれやろうから、自治総研の2011/11月号に同様の分析をしているレポートが掲載されていたので、それを紹介するわ。
日本の負担状況を見ると、一般消費課税(消費税)は2.5%で、OECD平均から4ポイント低く確かに低水準である。しかしながら、所得税や住民税のような個人所得課税も低く5.6%であり、平均9.0%からの乖離幅は一般消費課税とあまり変わりはない。
(中略)
このように、直間比率の是正が進められたといっても、実際は利益や所得に応じて負担する税を税率引き下げや累進段階の簡素化により放棄し、消費課税も奢侈品課税的性格を減らしてきたことで、直接税も間接税も垂直的公平、すなわち再分配機能を落としてきたことが明確となる。税収減も、単に景気が悪いから税が上がってこないというようなものばかりではなく、税制改正の結果として生じた面が大きい。
国際比較から見た消費税 自治総研2011/11月号というわけで、その結論には同意できまへん。
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